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義経伝説を辿る

2012年4月20日

義経伝説は、全国各地に有ると思われます。山形県においても村山地方・庄内地方・最上地方に数多く有り。舟形の村々では、絹縫、折渡、実栗屋、の地名の由来と共に義経伝説が語られて居ます。義経が歩いたと伝わる村々の伝説を聴きながらその道筋を辿り遠い歴史ロマンに思いを馳せてみたい。

義経伝説 写真1

舟形の義経伝説を見てみると、最上川を舟で合海よりさらにのぼり、猿羽根村近くの川岸の集落に泊っている。ここでお産の近い北の方が産着を縫われた事から絹縫いと或は一行の破れた着物を縫ったことから土地の名前が絹縫いとなったという。

義経伝説 写真2
熊野神社が元は有った所、集落移転と共に移築され今は土地の形状、樹木の立ち具合にわずかに面影を残す。義経と弁慶が巡り合ったとされる場所

実栗屋よりさらに毒沢方面へと登り舟に乗るつもりであったが、ちょうど舟がなかったので下流の折渡付近で川を背負っていた笈をたよりに渡り川岸の松ノ木笈を掛けてかわかしたという。笈をたよりに渡って付いた村だから笈渡り、笈を掛けて乾かした松だから笈掛の松と呼ばれるようになったという。これが明治時代の役人聞き違い或は書き間違えたのか「おりわたり」としてしまったという。村にのこる古文書にもやはり「笈渡」の名前が残っている。

舟形歴史散歩

義経が笈を頼りに渡ったとされる最上川の遠景

義経伝説 写真4

義経主従が川を渡り付いた付近に小さな丘がある(河岸段丘)そこには「天満神社がまつられている。この神社の縁起によると、平安時代の後期、いわゆる藤原時代の後期であった菅原道真が朝廷のいかりに触れ九州の太宰府の権師に左遷されたが子どもの秀長は奥州に流され、都より近江路を通り北国に出て船で出羽の象潟に着きそこより酒田に出て川舟で最上川を登り猿羽根の地で舟をおりて宿をとったところ、夢に父の菅原道真が現れたので次の日より父の尊像を刻み、最上川と共にいつまでも伝えようと折渡の地に堂を建てて尊像を安置し、後を村人に頼んで配所の奥州いつくしの荘岩井陣屋へ旅立ったという。(舟形歴史散歩)この天満宮の左脇に山越えする小道がある義経主従はこの道を通って山の反対側「西ノ前」に出たと土地の古老はいう。

義経伝説 写真5

このことに関して、最上郡史には鎌倉時代の交通路として、一関という部落は文治年間源の義経主従奥州に遁れ下るの際鎌倉の吟味厳しく下知として一の関をおきたる一則該時の関守たりしと云伝ふる家今尚該村に存す。右一行該時、関と云うを忌み避けて川の下流を歩渉し大平というを経て休場に出たりとその道自ら隠れ道の様になりて地獄道と称したりとてその路線今に残れり・・・・・とある

町史資料集

大平地区には「義経が通った時、伊藤半平衛から粟3升借りた証文がある」と伝えられてきた。
半平衛さんの子孫であるという古老の話によれば、「証文」は100年くらいまえに火事があり、そのとき焼けたか、誰かに持ち去られたと言い伝えられている。そのことは新庄藩城下のカジュウ(家中)にも伝わるともいう。言い伝えでは義経一行は、舟形から大平、ウサギシッタイ(稲先)市野々、休場、亀割山を通り、瀬見へ向かったと言われている。

義経伝説 写真6
地獄道の出発点になる「鼠沢」ここから大平へ向かう

義経伝説 写真7
鼠沢から大平へ出る。現在の大平集落の入り口付近の南側になる。

義経伝説 写真8
稲先(通称ウサギシッタイ)近年まで集落があり子どもたちは大平分校に通って山を越え通っていた。
ここより新庄市の行政区域内にはいる。
杉林の手前に沢の出口があるそこが大平からの道の出口と思われる。

義経伝説 写真9
稲先(通称ウサギシッタイ)集落あとから市野々集落へ、「さらに北へと向かう道の入り口」と思われるところ、ここから市野々へでると地獄道は終わる。そこから川添いにすすみ、休み場へ行き亀割り峠を越え平泉へと落ちたと伝わる。

以上で舟形に伝わる義経伝説をたどって、その村々の古老から話を聞きその指の「指し示す道を辿る」行程が一段落となる

追われる身とは言え、街道を通らず最上川を渉り、小国川を渉り、折渡から市野々まで四つの小山を越え、地獄道を身重の北の方を伴っての逃避行は、どれほど過酷なものであったろうか。その苦しみが伝わる舟形路である。

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